「9時から5時」を見直す時では?

暑中お見舞い申し上げます。
今年は、偏西風が大きく蛇行し、アフリカからの暖かい空気が流れ込んだため、6月にヨーロッパでは記録的な高温を記録し、日本やアメリカでも7月現在、高温の日が続いています。(参考文献:「2026年6月下旬のヨーロッパの記録的な高温とその特徴について」気象庁 2026年7月8日)

私の住んでいるイリノイ州の街では、先週は35℃近い猛暑が続いたため、自治体から、働いている人の健康のため、ごみ収集の時間をまだ涼しい早朝に切り上げるので、ゴミは前の日から出しておくように、というメールが届きました。

“With extreme heat expected during the week of July 13th–17th, our crews will begin their routes earlier than normal. To ensure service is not missed, please place your trash, recycling, and yard waste out the night before your scheduled pickup day or have it at the curb prior to 6:00am.”

以前にも書きましたが、アメリカには、アリゾナ州、ハワイ州など一部の地域を除き、夏時間があります。夏の間は、朝早い方が涼しいですし、朝早くから明るくなるので、早寝早起きで仕事の効率を上げると共に、電気代の節約にもなります。夏時間は、「暑い時間帯を避けて活動する」という考え方の一例です。(参考文献:「サマータイムはばかげている」Stellar Journal 2019年11月掲載)

フロリダ州では2018年に州議会が夏時間・冬時間の切り替えを廃止し、通年で夏時間を採用する方針を決定しました。しかし、連邦法では州が単独で通年の夏時間を採用することは認められていないため、2026年7月現在も年2回の時間変更が続いています。(参考文献:Florida Senate, HB 1013: “Daylight Saving Time

イリノイ州でも、2019年以来何度か州議会で恒久的な夏時間を支持する動きがありましたが、連邦法の改正が必要なため実現していません。(参考文献:Illinois General Assembly, SB 533 – Daylight Saving Time All Year

州全体や国全体で時間制度を変更することは容易ではありませんが、、一つの会社や団体で勤務時間や営業時間を変更することは比較的簡単です。もちろん、ビジネスの種類によっては、例えば公共の交通機関の時間などを簡単に変更することはできませんが、できる範囲でもっと柔軟に勤務時間を変更しても良いのではないでしょうか?

最近、いろいろな会社の方とお話して思いましたが、コロナの時に一般的になったハイブリッドを解消して、逆に通勤に戻す、勤務時間を9時から5時のように固定し、全員に出社を求める雇用主もいらっしゃいます。

テスラ社のCEOイーロン・マスク氏は2022年、「リモートワークは認めない。週40時間以上出社しなければ退職したものとみなす」と全社員に通知し、大きな話題となりました。その後、一部の優秀な社員には例外を認める運用も行われていますが、現在でも同社は原則として対面勤務を重視する姿勢を維持しています(参考文献:CBS News, Elon Musk says remote work is "no longer acceptable" June 2, 2022)

ただ、コロナ禍で一般的になったハイブリッド勤務を、当然の働き方と考える従業員も多いのが実情です。私の会社にも、「雇用主が完全通勤に戻す、と言っているので、転職を考えている」と言って仕事を探しに来る方がいらっしゃるのも事実です。

ハイブリッドにしないまでも、雇用主ができる範囲で勤務時間の変更をする・認める方が、従業員の満足度も上がり、生産性も向上するのではありませんか?

また、同じ時間の通勤ラッシュが緩和できるだけでも、渋滞で待っている車のエネルギーの消費量も従業員の時間も節約できると思います。わざわざ労働形態や労働時間を固定するのではなく、私の住んでいる地域のように、雇用主が柔軟に勤務時間やハイブリッドも含む勤務形態にするのも省エネルギーにも貢献しますし、猛暑や人材不足など、企業を取り巻く環境が大きく変化する今だからこそ、「勤務時間」という当たり前の制度を改めて見直してみることも、企業の競争力を高める一つの経営戦略ではないでしょうか。

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約40年間に渡り、PASは雇用主さまのバイリンガル・バイリンガル以外の人材探し、候補者さまのお仕事探し、人事コンサルティングを日系企業さまや個人事業主さまの為に行ってきました。イリノイ州だけではなく、全米のお客様のニーズにもお答えしてきました。

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