小規模製造業向け:EXCEL管理から一歩前進したクラウド型会計・在庫管理ソリューションとは?

CDH会計事務所
Business Advisory Services (BAS) シニアマネージャー
冨士田 ジェリー

現在、QuickBooks Online(QBO)をご利用の製造業の企業様の中には、「会計・財務管理は問題ないが、製造に関わる在庫管理が十分にできない」とお悩みの方が多くいらっしゃいます。一方で、大規模ERPシステムの導入は、初期費用や月次メンテナンス費用が大きく、導入リスクも高いため、導入に踏み切れないケースも少なくありません。 

実際、統計によるとERP導入企業の約55〜75%が、当初の目的を達成できなかったり、失敗と見なされたりしています。また、導入の40%は部分的な実装にとどまり、20%は途中で中止されるという報告もあります。主な原因としては、

  • 機能要件を満たさない

  • 費用対効果(ROI)が不十分

  • ユーザーの導入が進まない

などが挙げられます。例えば、従業員50名未満の製造業の場合、導入要件によって費用は変動しますが、一般的には$100K〜$250K程度の初期導入コストに加え、毎月数千ドルの保守費用がかかることがあります。また、高額なシステムでも初期段階では完璧ではなく、企業ごとのカスタマイズが必要となり、場合によっては期待通りに機能せず、導入プロジェクトが頓挫することもあります。

このため、どのシステムも「初めから完璧」を期待するのではなく、

  • システムで可能なことと不可能なことを把握する

  • 不可能な部分はマニュアル対応などで補完する

といったハイブリッド型運用を検討されることをおすすめいたします。このアプローチにより、システムの制約にこだわるのではなく、現実的に補完方法を考えることで、新たな業務改善の選択肢を得られる場合があります。

また、ERP導入でよく見られる失敗例として、「ERPベンダーの導入担当者が経理業務を十分理解しておらず、製造と経理・財務が別々に動くため、最終的に製造から得られた情報を財務諸表に反映できない」といったケースがあります。もし企業として製造情報の財務反映までを目的としている場合、これは導入失敗と見なされます。

そこで、現在のExcel管理から一歩前進したオプションをご紹介させていただきます。具体的には、

  • 経理・財務:使い慣れたQuickBooks Onlineを継続使用

  • 製造・在庫管理:既存のクラウド型在庫管理ソフトを導入

この場合、製造側のクラウドソフト費用はQuickBooks Onlineのサブスクリプション費用と同等、またはユーザー数に応じて若干増加します。パッケージソフトのため、できること・できないことがありますので、その点に関しては柔軟にマニュアル対応で補完となります。

実際にこの運用を導入された企業様からは、「従来はExcelで生産管理を行い、3名で多くの時間を費やしていたが、現在は1名で生産管理が可能になり、大幅に効率化できた」との声をいただいております。また、将来的に高額なERP導入を検討される場合も、低リスクで従業員に新しい管理方法に慣れてもらう場として活用いただけます。加えて、経理の面でも、今まで製造側のデータがExcelで管理されていたために何が起こっているのか把握できなかったものが、システムを使うことでその月に何が起こったのかをデータとして把握できるようになり、大きな進歩となります。

ご興味のある企業様は、ぜひCDH会計事務所までご相談ください。

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