お正月太りを防ぎ、冬の免疫力も整える医学的に証明された生活方法
機能性医学の学会The Institute for Functional Medicine
認定Practitioner
松本 明子
年末年始は、誰にとっても生活リズムが狂いやすい時期です。忘年会や新年会、家族との食事、そしておせち料理やお酒。気づけば体重が増え、体が重く感じる…そんな時期ですよね。特に40歳も過ぎれば消化機能や免疫の機能は下降線に入ります。全ての機能が若い頃より落ちているため、少しの食べ過ぎや多飲でも体重増加や病気につながりやすいのが、悲しいかな、現実です。ここでは「お正月太り」を防ぎつつ、冬の免疫力も整えるための、ほんのちょっとの工夫を紹介します。
1. 食べる順番と時刻を意識する
血糖値を急上昇させないために野菜を先に食べよう、とよく言われますが、実際は野菜を少々食べたくらいでは効果はたいしてありません。ではどうする?野菜とタンパク質と油脂を15-20分以上かけてよく噛みながら先に食べるのがより良いのです。
嚙み始めて15~20分ほど経つと、食欲を抑え、血糖を調節するインスリンを出させる刺激をするホルモン「GLP-1」が分泌され始めます。また、タンパク質や脂質を含む料理は糖質と比べて胃の中でゆっくり消化されます。そのため、野菜・タンパク質・脂質をよく噛んで食べると、胃の中に食べ物が長くとどまります。だから、その後、糖質を食べると血糖値の上昇がより穏やかになるのです。これは体重だけでなく気分の安定やガンを予防するなど様々なことに対して利点があります。また時間をかけると満腹感を持続させてくれるため、自然と食べ過ぎを防げます。最後に黒豆や栗きんとん、お餅を食べると、最初に食べるのでは、同じもの、同じ量を食べても体に対する影響は全然違うのです。
どうしても早食いなんだが、と言う場合は、食事の前に15-20分位ガムを噛んでおくのも役立つかも。
さらに「食べる時刻」も重要です。夕日が沈んだ後に食べると体は太りやすくなるため、満腹になりたいなら朝や昼にしっかり食べ、夜は軽めに食べるのが賢明です。夜は「整える食事」と割り切ることで、翌朝の体調も軽やかになります。かといって宴会は夜あるもの。〆のラーメンに行きつかないように、夜遅くなら野菜とタンパク質で満腹にしましょう。
2. 運動は「負荷をかけたラジオ体操」
寒い季節はどうしても運動不足になりがちですが、毎日少しでも体を動かすことが大切です。筋肉を使うと様々な良いマイオカインという物質が出て、メタボの予防や脳や骨を強くするなど良い刺激を与えます。逆に、使わないと悪いマイオカインが出て、身体を病気にさせる刺激をしてしまいます。
おすすめは「ラジオ体操」。250ml~1Lのペットボトルを持ってすると3分でも十分な負荷になります。可能なら第3まで行うと、筋肉と心肺にしっかり刺激が入り、気分までスッキリします。「わざわざ運動する時間がない」という人でも、ラジオ体操ならたった3分で終わり、習慣化しやすいのが魅力です。鼻歌まじりにできますしね。
3. 睡眠不足は太る
睡眠不足は食欲を乱し、体重増加を招きます。難しいことは不要で「とっとと寝る」が吉。寝るだけで体は整い、免疫力も守られます。特に男性は「多少寝なくても大丈夫」と思いがちですが、35歳を過ぎると睡眠の質が健康を大きく左右します。
眠りの質を高めるためには、寝る前の飲酒やスマホの使用を控え、家の照明を暖色系にし、あるいはオレンジ色の眼鏡をかけ、静かにすることがカギです。充分な睡眠は、体重管理だけでなく風邪やインフルエンザの予防にもつながります。ダラダラとテレビやスマフォを見るのは皆さんの健康など1ミリも考えないテレビ局等の思うつぼですよ。
4. 心の安静も忘れずに
年末年始は人付き合いが増え、知らず知らずのうちにストレスが溜まります。ストレスは食欲を乱し、免疫力を下げる要因にもなります。深呼吸や軽い瞑想、好きな音楽を聴くなど、自分なりにくつろぐ方法を持つことが大切です。夜寝る前に、今日あった、良かったことを3つ思い浮かべるのも心の安定に寄与します。
まとめ
お正月太りを防ぐことは、単なる体重管理ではなく「免疫力を守る」ことにもつながります。しっかり噛む、食べ方の工夫、食べる時刻、ラジオ体操、充分な睡眠、心の安静。これらを意識することで、御正月太りを未然に防ぎ、お正月明けもスッキリ始められますよ。
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