なぜアメリカでは、スキーのヘルメットが“「当たり前」になったのか?
パシフィック・アドバイザリー・サービス
代表取締役社長
武本 粧紀子
1月にコロラドにスキーに行きました。
その時に撮った写真を日本の友達に送ったところ、とても驚かれました。
理由は、「みんなヘルメットを被っている」ということでした。
確かに、現在のアメリカのスキー場では、ヘルメットを被っていない人を見ることはほとんどありません。中西部でも、コロラドでも、ほぼ全員が着用しています。
でも、思い返してみると、昔はそうではありませんでした。
1990年代、私はアメリカの東部、中西部、そしてコロラドでスキーをしていました。当時は、ヘルメットを被っている人の方が少なかったと思います。
素人レベルの競技スキーにも参加していましたが、ヘルメット着用の規定はありませんでした。
その後、2000年に最初の子供が生まれ、しばらくスキーから離れていました。そして、子供たちが小学生になる頃から、またスキーを始めました。子供たちもスキーに連れていくようになりました。
その頃、明らかな変化を感じました。
子供たちをスキースクールに入れたとき、先生から
「ヘルメットを被りなさい」
と強く言われたのです。
素人レベルの競技スキーに参加するためにも、ヘルメットの着用が義務になっていました。
慌てて、親子でヘルメットを買いに行きました。
当時は、携帯電話が急速に普及した時代でもあり、リフトから落ちた携帯電話が下にいる人の頭に当たる事故なども話題になっていました。こうした出来事も含め、安全意識が社会全体で高まっていた時期だったのだと思います。
その後、ヘルメットは急速に普及しました。
現在では、中西部でもコロラドでも、スキーヤーやスノーボーダーのほぼ全員がヘルメットを着用しています。法律で義務付けられているわけではありませんが、「安全のために被るのが当たり前」という文化が出来上がりました。
ここで、私は一つ不思議に思うことがあります。
それは、スキーではここまで自然に普及したヘルメットが、オートバイでは必ずしもそうではない、ということです。
私の住んでいるイリノイ州では、オートバイ運転時のヘルメット着用義務はありません。そして実際に、ヘルメットを被っていないライダーも多く見かけます。
イリノイ州では、冬は氷点下10度以下になる日も多く、雪も降ります。
そのため、オートバイは日常の移動手段というより、「夏の大人の趣味」に近い存在です。
「風が気持ちいい」
「ヘルメットを被ると視界が変わる」
そういう理由で、被らない人もいるようです。
アメリカでは、「自分の安全は自分で守る」という考え方がとても強いと感じます。
スキーでも、バイクでも、自転車でも、最終的に自分を守れるのは自分です。
法律があるかどうかではなく、自分自身の判断として安全を選ぶこと。
それが、この国の文化の一つなのかもしれません。
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